山寺通信06,6月号

 今年は、アメリカ、ヨーロッパの茶業関係者の来店が目立ちました。海外の茶店では、紅茶、緑茶(中国茶、日本茶)、烏龍茶を売っていますが、日本茶は高級な飲み物になりますのでリッチな人達が飲んでいるようです。ただ共通するのは茶業者達が一様に日本の文化に精通していることです。彼らは「わび、さび」のイメージは持っていますので焼締等渋め茶器を好みます。それと抹茶碗と茶筅は必須商品になっています。日本茶のセールスポイントは自然、健康が全面に出ますが味覚も徐々に評価されるようになっています。コップ、ワイングラス等のガラス製品はフランス製が多いですが、冷茶碗は海外では造っていないので日本から購入していきます。鮮やかな緑茶の色を見せるために一年中使っているところもあるようです。

 
06g-07 \2500 7.7/H6.5cm 06g-06 \3500 8.6/H6.3cm


06g-05 \2500 7.7/H6.5(5客) 06g-1 \1200 8.3/H7cm 06g-03 \1300 8.3/H6.5


06g-04 \1200 8.8/H6.2 06g-02 \800 8/H7.6 皿別 06g-26 \750 10.5/H8cm 06g-25 \750


お茶と茶器の話 ☆ 中白茶碗の起源

 現在の煎茶が考案されたのは、元文三年(1738年)徳川吉宗の時代です。宇治の永谷宗円が製法を考案しました。それは抹茶の材料の甜茶の製法に煎じ茶の製法をくみ合わせて作り出したものです。当時高級な甜茶は特定の茶師が作っていました。宗円はこの茶を京都でなく江戸で売ることにしました。宗円は日本橋の山本嘉兵衛店を訪ねこの緑のお茶を出すと、嘉兵衛は大変驚いて「茶碗は白に、急須も小さく。茶の味は苦味、甘味、渋味が融合していて、香りは天下一品」と早速売りだしたそうです。
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